中小企業診断士 自立に向けてのブログ

中小企業診断士にまつわる話を軸に、様々なトピックについて取り上げていきます。

一度失われた技術はすぐには戻らない件

 新聞にNASAの宇宙服についての記事が載っていました。[1, 2]船外活動用の宇宙服って、今でも40年前に作られたものを使っているらしいです。米国にしてはものもちがいいなぁなんて呑気に構えていたら、何でも”新品を作ろうにも技術が継承されておらず、一から開発するしかないのが現状だ。(ワシントン共同)”だそうです。(-_-;)


 米国に限らず、日本の製造業で働く者の実感として、ここ日本でも色々なところで技術の伝承が進んでいないような気がしています。日本の理由は、長引くデフレによって、ここ数年から数十年に渡り投資を絞り、技術者も減らし、次世代を担う新人もあまり採用しなくなったからでしょう。(-_-メ) その結果だと思いますが、私の周りからも特殊な技術を持つ人がほとんどいなくなってしまったんですよねー。。。装置も数十年昔のものを使っていますし。現時点ではまだ、昔からの人がいるので何とかやれている作業もあるのですが、あと数年もするとどうなることやら。


 ある人が言っていたのですが、特殊なものを除いて、とある部品などの品質は日本と東南アジアでほとんど変わらないのだそうです。なぜなら、向こうは最新型の装置を使って作っているからだそうです。(-_-;) 逆に日本はよくこんな古い装置でやっているよなぁ~www。。。Orz、だそうです。


 じゃあすぐに人を雇って技術伝承させれば!?なんて思うかもしれませんが、そう簡単ではありませんよねー。。皆さんも経験があると思いますが、人材って何年も経験を積んでやっと一人前(人財)になるものですから。宇宙服に限った話ではないですが、一度失われた技術を復活させるにもそれなりのお金と時間が必要ですよねー。。今後、米国は宇宙服を再度開発するためにちゃんと投資をしていくのでしょうか?


 それにしてもデフレのときって、需要不足によりモノの価値よりもお金の価値の方が高くなっていくため、モノを作っている人よりもお金を持っている人の方がなんか儲かるんですよね。。。[3]金融業界だ、金融業界だ!なんて言ってた知り合いは、今ウハウハなのでしょうか?私は製造業に属する人間ですのであえてこんな書き方をするのですが、モノをコツコツ作っている人が報われないって、なんか納得がいきません。(;一_一)


 一度は緩やかなインフレに向うと思われた日本では、まだまだデフレから抜け出せずにいるようですが、これを克服するにはどうしたらよいのでしょうか?


 1次試験の経済のH28-7で問われはしても、診断士のテキストには載っていなかったです。。Orz
 




[1]米宇宙服、残り11着 40年前製使い船外活動 - 読んで見フォト - 産経フォト
[2]米宇宙服 残り11着 40年前から着用、開発進まず  :日本経済新聞
[3]デフレーション - Wikipedia

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