中小企業診断士 自立に向けてのブログ

中小企業診断士にまつわる話を軸に、様々なトピックについて取り上げていきます。

いよいよ2次本番

 いよいよ2次筆記試験の本番ですね。
 準備の方はいかがでしょうか?試験会場への行き方もばっちりでしょうか?
 世間は選挙でバタバタしてるわ、台風は近付いているわで、今年はなかなか落ち着いた雰囲気で試験に臨めそうもないですね。。(^_^;)
 後悔しないように頑張っていきましょう、と言いたいところですが、正直、私の経験上、直前になってあれをやっていればよかったなど後悔やしまったと思うことが毎回のようにありました。
 まぁ、しかし、これはですね、言い出したらきりのないことです。
 勉強すればするほど、知れば知るほどわからないことや勉強しておいた方が良いことが増えるものです。ですので、今ではそういうものなのだろうなぁと思い、不必要な緊張や後悔で体力を消耗しないように、ある程度は割り切って本番に臨むようにしています。
 逆に、やりきった、あとは合格するだけだ!なんて状態の方が心配だと思います。


 これが終わればやっと一息つけます。
 あとちょっとですので、ここで体調を崩さないように管理の方を気をつけてください。

財務会計:内部留保について

 何の因果か、総選挙の日が10/22となりました。
それどころじゃないってのが受験生の正直な気持ちでしょうね。(^_^;)


 先日、ラジオを聞いていたとき内部留保が話題となっていました。今、日本の企業の内部留保は合計で約400兆円に上るそうです。[1]によると2013年のときに328兆円に上り、年平均5.8%で増加しているそうなので、このトレンドが継続すると仮定すると2017年末には328兆円×1.058^4~411兆円となるので、やはりそれ位あるのでしょう。
 そのためでしょう。今回の選挙で、この内部留保に課税することを掲げている政党があります。



 さて、中小企業診断士試験の勉強をされた方は、この内部留保への課税についてどのように考えますか?



 因みに、財務会計を勉強した人にはわかると思いますが、企業には内部留保と呼ばれる現預金があるわけではありません。企業が持つ現預金は、当たり前ですが、貸借対照表の中の現金・預金になります。それに対し、内部留保とは貸借対照表の中で言うところの利益剰余金のことですね。[2] 中小企業診断士の試験ではよく財務会計で配当の問題として出題されますが[3]、その他、設備などの固定資産への投資、棚卸資産、現預金、有価証券などに充当されています。それ以外に積み立てが義務付けられている利益準備金も含みます。


 さて、ここまで読んで、企業は内部留保をため込んでいる!けしからん!!課税だ!!!というフレーズに対し、どのようなお考えになったでしょうか?
 まぁ、普通に考えますと、憲法第29条で保障されている私有財産権の侵害だと思いますが。。[4]


 それでは内部留保ではなく、現金・預金への課税だとしたらどうでしょうか?(これも憲法違反だと思います!)
 企業の現預金は、[1]の図2によると、2013年には174兆円に上るそうです。そして、うち6割くらいが中小企業の現預金となるみたいですね。(^_^;)


 このデータから言えることは、内部留保への課税を推し進めようとしている政党は、中小企業の現預金をターゲットとして課税を強化しようとしているのでしょうか?まぁ、忖度しますと、別に、中小企業をいじめるつもりはさらさらないのでしょう。きっと、そもそも内部留保の意味を知らないだけか、知っていても国民から人気が取れれば何でも公約として掲げるといったところではないでしょうか?


 前者にしても後者にしても、かなり問題があるとは思うのですが。。(-_-;)




 更に続けますと、企業が現預金をため込むことは、中小企業診断士の立場から問題と言えるのでしょうか?


 社長!現預金貯め過ぎです!ばぁーんと使っちゃいましょう!なんて言うべきなのでしょうか?少なくとも、そんなに単純なわけないですよね。
 では、そもそも、特に中小企業がなぜ現預金をため込んでしまうのでしょうか?診断士試験の勉強をやられた方ならピンとくると思うのですが、理由として、①資金繰りが悪化したときに備えている、②投資しても儲からない、などが考えられられると思います。ですので、本当に現預金をため込むのが問題だと思うのなら、課税云々を議論するよりも、これらを何とかすることを議論する方が重要なのではないでしょうか?
 政治家先生には、安易に増税といわず、どうしたら投資をしやすい経済環境ができるのか?もっともっと考えてほしいものです。


 因みに、ラジオで言っていましたが、自由の国アメリカでは現預金をため込むということはそれだけ企業のパフォーマンスが悪くなることを意味するので、必要以上分は投資や配当に回せというようなことが法律であるそうです。[5] が、それは株主が株主総会で言うのならまだしも、ステークホルダー以外がいうのはどうなのでしょうか?


[1] http://dl.ndl.go.jp/view/download/digidepo_8795835_po_0836.pdf?contentNo=1
[2] 利益剰余金とは? | 会社四季報の見方
[3] 【財務】平成19年 第6問 配当時の利益余剰金の積み立て|タキプロブログ 合格者が伝える中小企業診断士試験「突破後」のノウハウ!
[4] 財産権 - Wikipedia
[5] 留保金課税 - Wikipedia







事例Ⅲのモデルとなった企業

 私が勤めている会社の業種は製造業になりますが、診断士試験の2次の模試ではなぜか事例Ⅲの点がよくありませんでした。。自分の中では、製造業を知っているだけに却って解答し辛い、という想いがありました。実際のところはどうだかわかりませんが、、。(;^ω^)


 そんな折、1年目の受験の時ですが、ちょうど今頃の時期です。たまたまとある受験校の渋谷校に遠征していたときに、”過去に出題された事例Ⅲの中には実際にモデルとなった企業がある”ということを聞き、え!?そうなの?そんなことがあるの???と思ったことを憶えています。まぁ、落ち着いて考えれば、そういう可能性は大いに想定されるのですが。(^_^;)


 それはさておき、真剣に講師の先生の話に聞き耳を立てていると、
 1つはトルク精密工業。[1] H22事例Ⅲのモデルとなった企業の可能性がかなり高かいそうです。もう1つはホクビー。[2] こちらはH24事例Ⅲのモデルとなった企業の可能性がかなり高いそうです。そして、そして、これらの企業について書かれた論文が”北海道の企業1~3”に載っているとのことでした。[3] オオーw(*゚o゚*)w


 これだけでも、当時の私にとって十分重要な情報でした。何分事例Ⅲの得点が悪かっただけに、論文を読んでこれらの企業について勉強すれば、何か得点アップになるヒントが得られるのではないか??と思ったものでした。


 しかし、話はこれだけではありませんでした。講師の先生曰く、”この2つの論文に共通するのは著者が同一人物であり、かつ中小企業診断士の試験委員(当時)である”という事![4] そして、北海道の企業1~3には、この著者が書いた論文が3本掲載されており、残り1本は未だ出題されていないとのこと!!でした。w|;゚ロ゚|w ヌォオオオオ!!


 さぁ~て、いつ出題されるのでしょうかねぇ~~?????(講師談)


 これを聞いたとき、マジか!?と思い、本番まで1か月を切っていたこともあり、この本を急いで手に入れなくては!!と焦るあまり、その後講義に集中することが全くできませんでした。(-_-;) 講義が終わった後、大急ぎで渋谷にある本屋を片っ端から回って北海道の企業1~3を探したことを憶えています。(^_^;) 結局、見つからず、帰りの電車の中で携帯片手にネットで購入することにしました。決して安くない書籍でしたが、出題されれば高得点が期待できるという邪な思いを胸に、本番が迫っていただけに届くまでの数日間は本当にもどかしい思いをしました。


 結局、その年は出題されず、上の書籍を勉強したことは直接得点アップにつながることはなかったと思います。そして、事例Ⅲだけが理由でないにせよ、その年は不合格となってしまいました。(*_*; 私にとって、未だに忘れられない受験時のエピソードです。。あれから、数年が経ちましたが、今に至っても件の論文に関する事例は出題されてないようです。


 さて、北海道の企業の話を初めて知った方、あなたならどうしますか????